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サバイバーからスライバーへ ①サバイバーの特徴
- 2007/02/20(Tue) -

サバイバーからスライバーへの魂の成長・・・


精神科医・斎藤学氏「メッセージ」より


サバイブ(survive)とは生き残ること、
スライブ(thrive)は成長すること。


トラウマ(心的外傷)の分野では
サバイバーズ(生き残った人々)という言葉が使われる。
過去の外傷的体験(親による虐待などの被害)によって
その後の人生に大きな影響を受けたと考えている人のことである。


サバイバーには、幾つかの特徴があって、
ひとつは心身の不調。


心の障害としては、
抑うつ、無気力、自殺願望、自傷行為の繰り返しなど
衝動コントロールがうまく行かないこと、
過食、ギャンブルなどを含む嗜癖、対人恐怖などがある。


身体の不調としては、
呼吸器系、消化器系の障害、生理痛や不正出血、
性交疼痛などの生殖器系の障害、月経前緊張証、慢性の頭痛、
思春期・成人期にまで引き続くアトピー性皮膚炎や喘息などの頻度が高い。
パニック発作と呼ばれるような、呼吸不全や心拍数増加、
あるいは呼吸不全を伴う恐慌状態を頻回に起こす人々もいる。


サバイバーは概して怒っている。
親への怒りがあらわで、そのことをしきりに口にする。
他人への不信感も強く、
治療者に対しても怒りや不信をぶつけやすい。


怒りは自分自身にも向けられ、
自己懲罰的で、自殺や自傷と結びつきやすい。
自己不信と著しく低い自己評価も特徴。
サバイバーとしての自己に気づくまでは、
この低い自己評価が、
他人への過度な迎合、従順さ、仕事依存的な完璧主義になっている。


親を憎んでいるくせに、親と良く似た行動をとってしまう。
子どもを持てば同じように虐待する親を演じてしまう。
力への渇望が強く、マッチョな男になったり、
やたら暴力で他人を支配しようとしたり、
そのような男に仕える従順な女性をやったりする。


以下続く・・・

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サバイバーからスライバーへ②サバイバーの特徴
- 2007/02/21(Wed) -

精神科医・斎藤学氏「メッセージ」から


サバイバーは大人としての自分の行動の中に、
子ども時代の自分が顔を出してしまう。


サバイバーは、情緒的な発達に停滞を起こしている。


かつてのトラウマ状況に良く似た状況に遭遇すると、
いっぺんに子ども返りしてしまう。


男の怒鳴り声、ドアのしまる大きな音、ガラスの割れる音など、
暴力を匂わせる各種の音が、そのきっかけになったりする。


ガタガタ震え出したり、逆にニコニコと不自然な笑い顔が出てきたりする。


アダルト・チルドレン(AC)という言葉は
サバイバーのこうした特徴をとらえたものであり
この言葉の作り手、ジャネット・ウォイティッツは、
「ACは55歳になっても、5歳のときと同じです。
5歳のときの情緒と行動が、
55歳になっても突然顔を出すことに気づいて、
わたしはこの言葉を作ったのです」と言っている。


非現実的な完璧を求めたり、
すぐに被害妄想のとりこになったりするのも、
子ども返りするということを念頭におけば理解できる。


子どもは非現実的なパワーの幻想に包まれ、
それが壊れそうなときには被害妄想を抱きやすいものなだから・・・

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サバイバーからスライバーへ③サバイバーの特徴
- 2007/02/26(Mon) -

精神科医・斎藤学氏メッセージより


サバイバーが「子ども返り」するということは
一種の「時間感覚の障害」と考えてもいい。
時間感覚の障害はサバイバーの生き方の方々に顔を出している。
1週間なら1週間という単位時間の把握が、
健康な人と違っているのだ。
何もしないうちに過ぎてしまったように短く感じ、
まるで浦島太郎のように
「たちまちおじいさん」といった感覚に襲われやすい。
逆に、退屈で空虚な時間の群れに
圧しつぶされるように感じることもある。
現在の苦痛が
一生続くかのように考えて絶望してしまうとも言える。
ずっと昔の心的外傷の記憶が
いつまでも生々しくよみがえるという現象

時間感覚の障害と言える。


こうした時間感覚の障害はサバイバーが
記憶や記銘の能力に障害を生じていることによって強まる。
サバイバーは外傷体験や
その周辺の記憶を忘れていることが多い。
想い出すのが苦痛な記憶の回想を抑制しているうちに、
回想できなくなるという現象を指して抑圧という。
過去に起こった事実は想いだされないまま、
そのときの不安、恐怖、絶望の感覚だけが
生々しくよみがえる
ということになると、
その生活は苦痛そのものになる。


一方、サバイバーは
苦痛な体験に繰り返し出会ううちに、
その体験中の自分を放心状態にしておく術
会得するようになった人でもある。
この術は、一種の自己催眠だが、
これに熟達すると
体験したことが現実感を持って想起できなくなる。
中には放心したまま、はた目には異常を感じさせないで
「夢の中に生きる」ようにして生きている人もいて、
この放心状態を離人症という。
何かのきっかけで離人症が始まる場合もあり、
そのときには自分の「たましい」が自分から抜け出て、
自分のやっていることを外から見ているという
一風変わった体験(幽体離脱)を味わうこともある。


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サバイバーからスライバーへ④サバイバーの特徴
- 2007/02/28(Wed) -

精神科医・斎藤学氏「メッセージ」より


これまで見てきたようにサバイバーには、
様々な問題や障害が伴いやすいが
中でも最大の問題は、
彼らの「世界観の歪み」にあるといえる。


世の中は危険なもの、
自分に敵対するものに満ち溢れたものと考え、
その中で自分は敗北し、絶望し、
悲惨な死を遂げるのだという思い込みを持っている。


こうした非合理的な信念にそって、
周囲の人々の振る舞いを見れば
人々はすべて敵に見える。
自分を侮辱し、嘲笑し、
傷つける人々の群れのように思える。
そこから逃げるか、追いつめられて反撃したくなる。


逃避して孤立している人や、攻撃してくる人に対して、
世間は不審に思い、警戒する。


こうしてサバイバーの思い込み・信念は
現実のものとなって行く。


サバイバーには、
母親についての恨みや怒りが必ず見られる。
こうした愚痴や嘆きは決してムダではないが
恨みや怒りを自覚しなければ、何も始まらない。


「なぜ、あの母はあのようであったのか」という理解なしに、
母へのマイナスの感情を抱えているだけでは、
心の発達の停滞から抜け出すことはできない。


「母」とは何なのか
「母」はいったいどのようにして、
「心」を支配してしまうのか。


「スライバー」は、自分が「サバイバー」であることを
主張する必要のなくなった人である。

自分が「サバイバー」であることが、
それほど重要なものと感じられなくなって、
口にも出さなくなった人である。
「サバイバー」という自覚はあるが、
「それがどうした」と感じるようになった人である。


こうした人々はどのような特徴を備えているのか?


(次回、「スライバー」の特徴・まとめへ・・・)

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サバイバーからスライバーへ⑤スライバーの特徴
- 2007/03/04(Sun) -

スライバーとは
「サバイバーであることを主張する必要のなくなった人」のことで
以下のような特徴を備えている。


ひとりで居られる、ひとりを楽しめる。
それは、理解してくれそうな人、共感してくれそうな人を
必死で探す必要がないということ。
この術を身につけると
人から裏切られるという辛い思いをしないですむようになる。
他人を責めなくなり、逆に他人にやさしくなる。


さびしさに耐えられる
もう1つの外傷⑤無条件の愛参照

親のことで過剰なエネルギーを使わない
憎んだり、恨んだり、「賠償金」を取り立てようとしたり、
依存したり、甘えたりしない。
「ああ、あの人はかつてわたしの親でした。
限界のある親でしたが、わたしを愛してもくれました」
そんな状態になること。


自分にやさしい
あるがままの自分を受け入れているということ。
欠点や限界も含めて
自分というものを愛し、いたわることができる。
決して自らを叱咤せず、萎縮させない。
たとえ失敗しても、
その自分の失敗の経過そのものに関心を持つことができる。


他人(世間)の期待に操られない
分で選択し、決定する
ゆとりが出来てくるので
自分の前に幾つかの選択肢が横たわっていることに気づける。
不安、緊張、恐怖にとらわれているときは、
とるべき道がひとつしかないように感じる。
選択肢がない人生を歩いているとき、
人はその道を宿命と言う。
安定し、成長してくると目の前の幾つかの分岐のうち、
どれか一つを選び続けることが人生なのだと考えるようになる。
自分の欲するところに従って選択することができるのはスライバーの特徴。


自分の選択したことに責任を取れる
選択を間違えたとき、それを他人のせいにしない。
生じたマイナスは、自分の力で少しずつ埋めようとする。
現実的で、失敗の経過から学ぼうとする柔軟さがある。


自分は世の中に受け入れられてあたりまえという確信を抱いている
自分は他人に必要とされていると信じ、
誰かに愛されて当然と思っている人は、人に愛される。
世の中を肯定的に見る習慣を身につけていると、
周囲の多くの人々がやさしく温かい人のように感じられてくる。
そのように思う人に、世間の人はやさしくなる。
こうしてスライバーの確信は現実となっていく。


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