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もう1つの外傷⑤無条件の愛
- 2006/09/18(Mon) -

ウイニコットは
「孤独にならずに1人でいることのできる能力」
と言っています。


0歳~5歳くらいの子どもにとっては
自分を養育してくれる大人に対して
愛着を形成することが最大の発達課題になります。


たとえば乳児は
お腹がすいて泣くと
養育者がおっぱいやミルクによって
空腹を満たしてくれるという体験を通じて
他者という存在は自分の欲求や要求を満たしてくれる
「信頼できる他者」であるという
認知的な枠組みを持つようになります。
こうした認知の枠組みは
その後の経験を解釈したり
意味付けしたりする場合の
フィルターのような役割を果すようになります。


「自分は愛される価値のある存在だ」
という自己肯定感
「親が悲しむからこんなことはやめよう」といった
善悪の判断の芽もこうして育まれます。


けれども
不幸にして愛着が形成されない場合
子どもは「対象の内在化」に失敗してしまいます。


自分を大切にしてくれる人を
心の中に住まわせる事が出来ないのです。


適切な愛着関係を経験することが出来た子どもは
自分を愛し、育んでくれる親のイメージを
心の中に取り入れます。
こうすることによって
子どもは物理的に親から離れていても
心の中に住んでいる親と
一緒にいることができるのです。


心の中に住んでいる親と
心理的に一緒にいることができるため
孤独を感じなくてすむのです。


ストレスに直面した場合でも
心の中に住んでいる親が励まし
エネルギーを与えてくれるので
子どもはそうした事態でも
乗り越えて生きていくことができます。


反対に「対象の内在化」に失敗した子どもは
常に強い孤独感や不安の中で
生きていかなければなりません。
「見捨てられ不安」
「しがみつき」的な人間関係しか
持てなくなってしまいます。


子どもがストレスに晒されたり
心に傷を受けた場合でも
自分を無条件に愛してくれている
「内なる養育者」
子どもの心にしっかり根付いていたなら
こうしたストレスから子どもを守り
その深い傷さえも癒してくれるのです。

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